テクニカルライティングで読まれるマニュアルと資格攻略術や本・Google活用術

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マニュアルも手順書も用意したのに、現場からの質問が減らない。その損失の多くは、ツールでも人材でもなく、テクニカルライティング不足が生む認知負荷にあります。読み手の頭の中で何が起きているかを無視したまま、「テクニカルライティングとは」の定義だけをなぞっても、文書は50点のままです。資格を取っても質問が減らない、Googleテクニカルライティング教材や「技術者のためのテクニカルライティング入門講座」を読んでも、社内ドキュメントが楽にならない理由はここにあります。

本記事では、読み手と情報構造に焦点を当て、マニュアルが読まれない瞬間を分解し、どこから直せば成果が出るかを、手順書・FAQ・障害対応ごとに具体化します。その上で、テクニカルコミュニケーション技術検定試験やテクニカルライティング試験三級の合格率や難易度を踏まえ、勉強方法と実務スキルを同じ線で結びます。さらに、テクニカルライティング本やセミナー、研修、Google教材の使い方まで一気通貫で整理します。「読まれない文書」と「形だけの資格勉強」に時間を溶かし続けるかどうかは、この数分を投資するかで決まります。

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  1. テクニカルライティングとは何かを読み手と認知負荷から解き明かす新しい視点
    1. テクニカルライティングの概要と目的をゼロからストンと理解
    2. 読み手の認知負荷が響く!マニュアルが50点止まりになる不都合な真実
    3. テクニカルライティングと技術文章、技術英語の違いを直感でつかむ
  2. マニュアルに書いてあるのになぜ伝わらない?テクニカルライティング失敗の瞬間とNG事例集
    1. 新人がマニュアルを開かないリアルをテクニカルライティング視点で診断
    2. 障害対応手順が見つからないと実行されないのは構造で決まる
    3. AIで作った手順書が現場でつまずくテクニカルライティングの盲点
  3. 読み手の認知負荷を最小化するテクニカルライティング黄金ルール集
    1. 一義で短い文と段落設計で「伝わる」テクニカルライティングを実現
    2. 箇条書きと番号づけ、並列情報をロジックツリー発想で整理する
    3. 図やスクリーンショットや動画で、文章だけでは伝わらない限界を突破
  4. 現場タイプ別!テクニカルライティング手順書・FAQ・障害対応の実践ガイド
    1. 作業手順書のテクニカルライティングで前提条件とユースケースを明確に
    2. FAQや社内ポータル記事をテクニカルライティングで読まれるタイトルに進化
    3. 障害対応ドキュメントをテクニカルライティングでショートカットと例外も網羅
  5. テクニカルライティングの練習と勉強がぐんぐん進む三大トレーニング法&チェックリスト
    1. 既存マニュアルをリライト!実践的テクニカルライティング練習問題の作り方
    2. 毎日の業務メールをテクニカルライティング訓練場に変える裏技
    3. テクニカルライティングチェックリストで「なんとなく」記載を一掃
  6. テクニカルライティング試験三級の真実!合格力と実務力どちらも上げる攻略法
    1. テクニカルコミュニケーション技術検定とテクニカルライティング試験三級はどう違う?
    2. 合格率・難易度のリアルを暴露!どこまでの文章力が必要か把握
    3. テクニカルライティング試験対策を日々の実務スキルに変える極意
  7. 技術者必見!テクニカルライティング本とGoogle教材の最強活用法
    1. 技術者のためのテクニカルライティング入門講座で最初に読むべきパート
    2. Googleテクニカルライティング教材を日本語マニュアルへ転用する際の落とし穴
    3. テクニカルライティング本の王道コンビとセミナーや研修の賢い選び方
  8. 中小企業のITやAI活用を促進するテクニカルライティングで超属人化対策
    1. マニュアル活用度調査から見える「属人化」と「読み手不在」問題をテクニカルライティングで解決
    2. ITツールやAIツール導入後のドキュメント爆増をテクニカルライティングで乗り切る
    3. 中小企業のテクニカルライティング標準化は今始めよう!はじめの一歩完全ガイド
  9. 本記事誕生の舞台裏!IT現場支援から見えたテクニカルライティングの現実
    1. 中小企業IT支援現場で繰り返される「文書のつまずき」はなぜ起きる?
    2. ツールを選ぶだけでは解決しない、読み手目線とテクニカルライティングの威力
    3. ITやAI活用時代にこそ輝くテクニカルライティングという現場の切り札
  10. この記事を書いた理由

テクニカルライティングとは何かを読み手と認知負荷から解き明かす新しい視点

「書いてあるのに、誰も読まない」「マニュアルを配布しても質問が減らない」。そんなモヤモヤを一刀両断するのが、この分野のスキルです。キーワードは読み手の認知負荷をどこまで下げられるかという一点に尽きます。

テクニカルライティングの概要と目的をゼロからストンと理解

この分野の目的は、専門的な情報を「迷わず・間違わず・同じ結果を出せる形」で文書化することです。かっこいい文章より、再現性がすべてです。

典型的な対象は次のようなドキュメントです。

  • 業務マニュアルや手順書

  • FAQ、社内ポータルの記事

  • 障害対応ドキュメントや運用フロー

  • ソフトウェアのヘルプ、技術解説記事

私の視点で言いますと、現場で価値が出るのは「読む人の頭の中の負荷をどこまで肩代わりできたか」で決まります。専門知識よりも、読み手の状況を想像する力が問われるのが特徴です。

読み手の認知負荷が響く!マニュアルが50点止まりになる不都合な真実

多くの担当者が、自社マニュアルを自己評価すると「せいぜい50点」と答えます。作成者の約9割が「十分に活用されていない」と感じているという調査もあり、現場ではそれが属人化継続の原因になっています。

なぜ50点で止まるのか。ポイントは次の認知負荷です。

  • 「どこに何があるか」を探す負荷

  • 専門用語や略語を理解する負荷

  • 自分の環境との違いを補正する負荷

  • 手順ミスが許されない緊張の負荷

これらが積み上がると、人はマニュアルを開く前に諦めるようになります。紙マニュアルだけだと使いづらい、動画がほしいという声が増えているのも、認知負荷の一部を「視覚」で肩代わりしたいニーズの表れです。

下記は、現場でよく見かける状態を整理したものです。

項目 ありがちな現状 読み手にかかる負荷
保管場所 社内ポータルの深い階層 そもそも見つからない
タイトル システム運用手順書第3版など 何ができるか直感で分からない
構造 長文のかたまり 必要な手順を探すだけで疲れる
媒体 テキストのみ 画面イメージが湧かない

この「見つけづらさ」と「分かりづらさ」を分解して潰していくのが、実務でのテクニカルコミュニケーションです。

テクニカルライティングと技術文章、技術英語の違いを直感でつかむ

ここがごちゃつくと勉強の優先順位を誤ります。ざっくり整理すると次のイメージです。

種類 主な目的 使う場面 意識するポイント
テクニカルライティング 読み手に正しく行動させる マニュアル、手順書、FAQ 構造、認知負荷、一義性
技術文章 技術内容の共有や議論 設計書、技術ブログ、論文 ロジック、背景説明、根拠
技術英語 英語で技術内容を伝える 海外マニュアル、仕様書 語彙、文法、文化差

技術文章は「何を考えたか」を語るドキュメント寄り、技術英語は「言語の壁」を越えるためのスキル寄りです。一方でここで扱うスキルは、読み手の行動を安全にゴールへ導くための設計技術です。

エンジニアや情シス担当が試験や書籍で学ぶときも、この違いを押さえておくと、「今鍛えているのはどの筋肉か」が分かり、勉強の迷子になりにくくなります。

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マニュアルに書いてあるのになぜ伝わらない?テクニカルライティング失敗の瞬間とNG事例集

新人がマニュアルを開かないリアルをテクニカルライティング視点で診断

新人がトラブルのたびに情シスに駆け込む。机の横には分厚い業務マニュアル。けれど一度も開かれない。現場ではこんな光景が珍しくありません。

多くの調査で、業務マニュアルの自己評価が「だいたい50点」に集中しており、「100点」と胸を張れる担当者は少数です。作った側は「書いたつもり」、読み手は「読む気が起きない」。ここには明確な構造上の原因があります。

新人がマニュアルを開かない主なパターンを整理すると次の通りです。

  • 1ページに情報を詰め込み過ぎて、どこから読めばいいか分からない

  • 画面キャプチャと文章が離れていて、目線が迷子になる

  • 「目的別」ではなく「部署別」「システム別」だけで並んでいる

特に致命的なのが、「いま自分が困っている状況」とマニュアルの章立てが結びつかないことです。新人は業務フロー全体をまだ持っていないので、「請求処理編 第3章」より「請求書を送る前に必ず確認する3ステップ」といった、行動に直結するタイトルで並んでいないと、そもそも開く気になりません。

新人にとってマニュアルは教科書ではなく、火事場で使う消火器です。消火器が倉庫の奥にあったら誰も使えないのと同じ発想で、構造から見直す必要があります。

障害対応手順が見つからないと実行されないのは構造で決まる

トラブル時の障害対応ドキュメントは、「内容が正しいか」より前に、「3クリック以内でたどり着けるか」が勝負です。実務では、社内ポータルの深い階層に、「システム運用ドキュメント類_最終版」といったタイトルで眠っているケースが非常に多く見られます。

構造が悪いと、現場では次のような負荷が発生します。

  • 障害発生時に検索してもヒットしない

  • 類似タイトルが乱立してどれが最新版か分からない

  • そもそも障害対応手順と日常業務マニュアルが混在している

これを避けるには、情報の構造を役割ごとに分ける必要があります。

観点 NG構造 改善構造の例
入口 部署別メニューのみ 「トラブルが起きた」「設定を変更したい」など目的別入口
タイトル 汎用的で長い 障害名+システム名+重要度を含める
配置 日常手順と同じ階層 「障害対応」「緊急時」の専用カテゴリ

属人化対策としてマニュアルを作ったのに、2割の企業ではそもそも対策ゼロというデータもありますが、形だけ作って構造設計を怠ると、「あるのに誰も使えない」という意味で、ゼロとほぼ同じになってしまいます。

AIで作った手順書が現場でつまずくテクニカルライティングの盲点

ここ数年で増えているのが、生成AIで一気に作った手順書が現場でまったく使われないケースです。内容だけ見ると、それらしい見出しや箇条書きも並んでいますが、実際に運用すると次のようなつまずきが起きがちです。

  • 前提となる権限やネットワーク環境が一切書かれていない

  • 例外パターンやエラーメッセージへの分岐がない

  • 1ステップごとの完了条件が曖昧で、「できたつもり」のまま進んでしまう

特に前提条件の欠落は致命的です。権限が違う端末で同じ手順を実行すると、途中でエラーになり、「マニュアルが間違っている」という不信感だけが残ります。

AIを使う場合でも、次のチェックは人間側で必須です。

  • 実際の画面とボタン名が1対1で対応しているか

  • 「この手順は誰が、どの権限で、どの時間帯に行うのか」が明示されているか

  • オフライン環境や回線不良時にどうするかが書かれているか

紙マニュアルが使いづらいという声から、動画マニュアルへのニーズも高まっていますが、動画だけでは検索性が低く、障害対応のような「秒で引きたい情報」には向きません。テキスト、図表、動画を役割分担させる設計がないまま作ると、「きれいなだけで探せないコンテンツ」が量産されてしまいます。

IT支援の現場を見ている私の視点で言いますと、読まれない文書は文章のセンスではなく、ほぼ構造と認知負荷の設計ミスが原因です。逆に言えば、構造を変えるだけで、同じ内容のままでも質問件数が目に見えて減るケースが何度もあります。内容を盛る前に、「新人でも3クリックでたどり着けて、1画面でゴールまで見通せるか」をまず疑ってみてください。

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読み手の認知負荷を最小化するテクニカルライティング黄金ルール集

一義で短い文と段落設計で「伝わる」テクニカルライティングを実現

現場で読まれない文書は、内容が難しい以前に「一文が長い」「段落の意味がぼやけている」ことがほとんどです。
私の視点で言いますと、障害報告や手順書で一文が3行以上続くものは、ほぼ確実に認知負荷の温床になっています。

まず押さえたいのは次の3点です。

  • 一文一メッセージにする

  • 一段落一テーマにする

  • 主語と述語を近づける

特に手順書では、次のような違いが成果を分けます。

NG文 改善後
ネットワーク機器の再起動を行う前に必ず現在の接続状況とログを確認し問題がないことを検証した上で実施してください 再起動の前に、次を確認します。1. 接続状況 2. ログ 3. 重大なエラーの有無 問題がなければ再起動します

意味を小さな塊に分けて段落を区切ることで、読み手はスクロールしながら迷子になりません。段落の冒頭に「この段落で言いたいこと」を1行で宣言する意識を持つと、文書全体の構造も自然に整理されます。

箇条書きと番号づけ、並列情報をロジックツリー発想で整理する

IT現場で多いのが、「条件」「手順」「例外」が文章の中に混ざり合っているパターンです。これが続くと、読み手はどこまでが前提でどこからが操作かを判断できず、結果としてチャットでの質問が減りません。

そこで有効なのが、ロジックツリー発想で情報を分解し、箇条書きと番号を使い分ける方法です。

  • 箇条書き: 並列の要素を列挙する

  • 番号リスト: 手順や順序が大事な操作を並べる

  • 見出しレベル: 大きな枝を区切る(目的、前提、手順、例外など)

種類 使う場面 読み手のメリット
箇条書き 必要な情報、条件、注意点 抜け漏れなくチェックしやすい
番号リスト 操作手順、復旧フロー 今どこまで進んだか一目で分かる
小見出し 目的、前提、例外、補足情報 必要な章だけ素早くジャンプできる

トラブルシュート手順なら、まず「前提チェックの箇条書き」で環境をそろえ、その後に「番号付きの操作手順」、最後に「例外処理」を別見出しで用意するだけで、認知負荷が一段下がります。

図やスクリーンショットや動画で、文章だけでは伝わらない限界を突破

文章だけで攻め続けると、どうしても限界が来るポイントがあります。特に次のようなケースです。

  • 画面レイアウトが複雑なクラウドサービス

  • ネットワーク構成や権限構造のような多層の構造

  • 現場作業で手元と画面を同時に見る必要がある場合

ここでは、媒体の選択そのものがスキルです。代表的な使い分けは次の通りです。

媒体 向いている内容 注意点
文章 概要、判断基準、注意点 抽象度が高すぎると伝わらない
スクリーンショット 位置関係、ボタンやメニュー バージョン違いに備えて日付やバージョンを明記
図(構成図、フローチャート) ネットワーク構成、権限、フロー 1枚1メッセージに絞る
動画 年1回のレア作業、複雑な操作 長くしすぎず、テキスト手順と必ずセットにする

とくに中小企業では、紙マニュアルだけでは操作が定着しないケースが目立ちます。紙で「全体像とキーワード」、スクリーンショットで「画面のどこを見るか」、短い動画で「実際の操作」を補う三段構えにすると、属人化のリスクを大きく下げられます。

テキストと図表、動画をバラバラに置くのではなく、「読み手の目線でどの順番なら迷わないか」を設計して組み合わせることが、現場で使われるドキュメントへの最短ルートになります。

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現場タイプ別!テクニカルライティング手順書・FAQ・障害対応の実践ガイド

読み手が迷子になる文書は、内容より「構造」で失敗しているケースが圧倒的に多いです。現場で使われる文書ごとに、設計のクセを変えるだけで認知負荷は一気に下がります。

作業手順書のテクニカルライティングで前提条件とユースケースを明確に

多くの作業手順書が50点評価で止まる理由は、「誰が・どんな環境で・どこまでやる手順か」が書かれていないからです。私の視点で言いますと、ここを冒頭で1分で読めるレベルまで明示すると、一気に現場のミスが減ります。

手順書の冒頭に、次のようなブロックを必ず置いてください。

項目 書く内容の例
対象読者 新人エンジニア / 店舗スタッフなど
前提条件 管理者権限あり / 社内ネットワーク接続済み
所要時間 約10分 / 業務時間外に実施
目的 顧客データのバックアップ取得など
失敗時の連絡先 情シス窓口メール / チャットチャンネル

そのうえで、手順は「一文一操作」「番号付きリスト」で書きます。

  • 1行に1アクション

  • 画面名・ボタン名はUIと同じ表記

  • 分岐は「Aの場合は3へ、Bの場合は5へ」のようにロジックツリー化

AIで自動生成した手順を使う場合も、この前提ブロックと分岐の追記だけは人間が必ず整えることをおすすめします。

FAQや社内ポータル記事をテクニカルライティングで読まれるタイトルに進化

FAQが読まれない原因の半分は、タイトルが「検索ワードになっていない」ことです。現場の人は技術用語ではなく、自分の困りごとをそのまま入力します。

ダメな例 機能名中心で検索されない
顧客情報管理システム利用マニュアル 問題が起きた瞬間には使われない
良い例 読み手の検索ワードがそのまま入っている
ログインできない時の確認手順 「ログインできない」でヒット
パスワードを忘れた時の再発行方法 「パスワード 忘れた」でヒット

タイトル設計のコツは、「読者がチャットで送ってきそうな文章」をそのまま採用することです。

  • 名詞だけで終わらせず「〜時の〜方法」「〜できない時の対処」を入れる

  • 社内でよく使われる略称も別名として本文冒頭に書く

  • 1記事1テーマに絞り、「ログイン」と「表示崩れ」を混ぜない

社内ポータルでは、カテゴリ構造も認知負荷に直結します。「IT問い合わせ」「業務マニュアル」のような担当者目線の分類ではなく、「困りごと別(ログイン・印刷・メール・ネットワーク)」で分けると、新人でも迷わなくなります。

障害対応ドキュメントをテクニカルライティングでショートカットと例外も網羅

障害対応は、平常時のマニュアルとはまったく別物です。読む人は焦っており、長文を上から読む余裕がありません。そこで、障害ドキュメントは次の3層で構造化します。

  1. 最短チェックリスト(1画面で完結)

    • やるべきことだけを番号付きリストで
    • 「サービス影響あり」「影響範囲不明」などのフラグも入れる
  2. 例外パターン集

    • 「VPNだけつながらない場合」「特定店舗だけ落ちている場合」など、現場で頻発する分岐をリスト化
    • それぞれに対応手順へのリンクを張る
  3. 詳細解説編

    • 原因の技術解説やログの取り方はここに集約し、一次対応と分離

マニュアル活用度の調査でも、障害時の手順は「掲載場所が深い」「タイトルが難しい」ことで実質使われていないケースが多く報告されています。障害ドキュメントだけは、社内ポータルトップやチャットのピン留めなど「1クリック以内で到達できる場所」に配置しておくと、属人化のリスクを大きく減らせます。

認知負荷を意識した文書構造に変えるだけで、手順書もFAQも障害対応も、同じ情報量のまま「読まれるドキュメント」へ一段階進化していきます。

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テクニカルライティングの練習と勉強がぐんぐん進む三大トレーニング法&チェックリスト

現場で本当に効くのは、「今日の仕事をそのまま教材化する」練習です。机上の例文より、社内チャットやマニュアルの1行を磨く方が、圧倒的にスキルが伸びます。

下の三つを回すだけで、読む側の認知負荷を一気に下げる書き方が身につきます。

既存マニュアルをリライト!実践的テクニカルライティング練習問題の作り方

一番コスパが高いのは、社内に山ほどある50点マニュアルを「練習問題」に変える方法です。

手順はシンプルです。

  1. よく質問されるのに、マニュアルがある業務を1つ選ぶ
  2. そのマニュアルから、1画面に収まる範囲だけ切り出す
  3. 読み手を「ITに弱い新人1人」に仮定する
  4. 次の観点で赤入れします
  • 前提条件が抜けていないか(端末・権限・ネット環境など)

  • 1文1メッセージになっているか

  • 手順がスクロールなしで追える構造か

私の視点で言いますと、赤入れは「直し案もセット」にするのがポイントです。

観点 元の文書のありがちパターン 練習での直し方
前提条件 ログインできない場合があります どのIDでどの画面にログインするかを最初に明記する
構造 長い段落に手順が詰め込まれている 手順だけ番号付きリストで分離する
認知負荷 専門用語が連打されている 最初に一行で意味を書き、以降は略語を使用する

この「切り出し→赤入れ→直し案」のサイクルを、週1回10分でも続けると、文書構造の目利き力が一気に上がります。

毎日の業務メールをテクニカルライティング訓練場に変える裏技

業務メールは、最強の無料トレーニング素材です。1日3通書くだけでも、年間数百回の練習になります。

意識するのはたった3点です。

  • 件名は目的+対象+期限

    例:「VPN設定の確認のお願い 情シス各位 本日17時まで」

  • 冒頭で要約→詳細は箇条書き

    先に「何をしてほしいか」を2行で書き、その後に手順や背景をリスト化します。

  • 読み手の次の一手を明示

    「このメールを見たら、どの順番で、どこをクリックすればよいか」を必ず書き切ります。

リスト構造の型を一つ持っておくと安定します。

  • 要約(一行)

  • 対象範囲(誰の話か)

  • 手順(番号付きリスト)

  • 例外・お問い合わせ先

業務メールでこの型を使い続けると、自然に段落設計や情報の優先順位付けが身についていきます。結果として、そのままマニュアルやFAQにも流用できる構造になります。

テクニカルライティングチェックリストで「なんとなく」記載を一掃

「今日は書けた気がする」で終わらせないために、チェックリストを1枚用意しておくと安定します。認知負荷を下げる観点を、機械的に潰していくイメージです。

項目 観点 自己チェックの質問
目的 文書のゴール 読み手にどんな行動をしてほしいかが1行で書いてあるか
読み手 スキルと環境 ITリテラシーと使用端末を想定しているか
構造 文書構造 見出しと箇条書きでざっと全体像がつかめるか
一義性 文と用語 1文1メッセージ、あいまい語(適宜・など)が消えているか
媒体 文章以外の手段 図やスクリーンショットにした方が速い部分はないか

この表を印刷して、マニュアルやメールを書いた後に3分だけ見直す運用を続けると、「なんとなく書いた文書」が減っていきます。特に中小企業のIT担当者にとっては、属人化したノウハウを言語化する際の強力なセーフティネットになります。

練習問題づくり、業務メールの活用、チェックリストの三本柱を回せば、資格試験の勉強を始める前から、現場で使えるテクニカルライティングの基礎体力が着実についていきます。

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テクニカルライティング試験三級の真実!合格力と実務力どちらも上げる攻略法

テクニカルコミュニケーション技術検定とテクニカルライティング試験三級はどう違う?

名前が似ていて混乱しやすいポイントですが、押さえる軸は「どこまでの仕事を想定した検定か」です。

項目 テクニカルコミュニケーション技術検定 テクニカルライティング試験三級
想定する役割 マニュアル全体設計、企画、管理 実際に文書や文章を書く担当
重点 読み手分析、情報構造、媒体選択 一文のわかりやすさ、段落構成、表現
出題イメージ 構成案、企画、評価 文の推敲、図表の説明、改善案
実務での位置づけ ドキュメント全体の設計者 日々のマニュアル・手順書の書き手

中小企業の情シスや現場リーダーなら、まず三級レベルのライティング力を固めておくと、「とりあえず書いたマニュアル」が「現場で回るドキュメント」に変わりやすくなります。
ツール導入時に社内ポータルの記事やFAQを書く担当なら、三級の出題範囲がそのまま仕事の型紙になる感覚に近いです。

私の視点で言いますと、日々のIT支援で「読まれないマニュアル」を見ていると、企画以前に文章の基本ルールが崩れているケースが多く、まず三級レベルの素地が効いてくると感じます。

合格率・難易度のリアルを暴露!どこまでの文章力が必要か把握

三級は「専門ライター向けの超難関」ではなく、社会人がきちんと準備すれば狙えるレベルです。ただし、国語のセンス頼みでは厳しく、認知負荷と文書構造を意識した書き方に慣れているかが分かれ目です。

合格ラインをイメージするうえで大事なのは、次の3点です。

  • 一文一メッセージで、冗長な表現を削れる

  • 読み手の前提(権限、作業環境、ITリテラシー)を明示できる

  • 箇条書きや表、図を使って情報をロジックツリー的に整理できる

現場の調査では、業務マニュアルを「100点」と評価する担当者は少数で、多くが「50点くらい」と自己評価しています。さらに約9割が「十分に活用されていない」と感じているとも言われます。
このギャップは、国語力不足というより、上の3点が抜けている結果として、読み手の認知負荷が高くなっていることが原因です。三級レベルの学習は、このギャップを埋めるための基礎トレーニングそのものだと捉えるのが近道です。

テクニカルライティング試験対策を日々の実務スキルに変える極意

合格だけを狙う勉強をすると、「試験が終われば元通りの文章」に戻りがちです。せっかく時間を使うなら、現場のマニュアル改善と一石二鳥にしてしまいましょう。

おすすめは、勉強手順を次のように組み替えることです。

  1. 公式テキストと過去問で「原則」を把握
  2. 自社のマニュアルやFAQを素材にして、過去問の設問と同じ観点で添削
  3. 添削結果をスタイルガイド案にして、チームで共有

特に効果が出やすいのは、次のチェック項目です。

  • タイトルが「自分の検索語」でヒットしそうか(例:エラー文言をそのまま入れる)

  • 手順の「前提条件」「準備」「本番作業」「確認」が段落で分かれているか

  • 例外処理やショートカットが、本文と区別して視覚的に認識しやすいか

調査では、属人化対策としてマニュアルを挙げながらも、2割の現場は実際には何も対策していないという結果もあります。試験勉強で整理したチェックリストをそのまま標準ルールとして採用すると、「とりあえず書いて放置」から一歩抜け出せます。

三級は、読み手の認知負荷を減らし、現場で質問が減る文書を作るための最低ラインを体系的に学べる場です。合格をゴールにせず、自社マニュアルを過去問だと思って解き続けるつもりで向き合うと、点数以上のリターンを得られます。

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技術者必見!テクニカルライティング本とGoogle教材の最強活用法

読み手に刺さるドキュメントをつくるか、質問対応に追われ続けるかは、本と教材の使い方でほぼ決まります。単に「読んだ」で終わらせず、現場のマニュアルや手順書を変える武器に変えていきましょう。

技術者のためのテクニカルライティング入門講座で最初に読むべきパート

いきなり最初から順番に読むと、忙しいエンジニアはまず挫折します。先に「現場で効くパート」からつまみ食いする方が成果が早いです。

おすすめの読み順は次の通りです。

  1. 目的と読み手の設定に関する章
    ここを読むと、「誰に」「どんな場面で」読まれる文章かを決めずに書いていたことに気づきます。
    調査では多くの担当者が自前マニュアルを50点評価にとどめており、その背景に読み手設定の甘さがあります。

  2. 文章構造と段落設計の章
    一文一メッセージ、一段落一テーマの原則が具体例つきで整理されています。
    既存マニュアルを開き、段落ごとに「結局何をさせたいのか」を書き出してみると、どれだけ曖昧だったかが一気に見えてきます。

  3. 図表や箇条書きの使い方の章
    読み手の認知負荷を下げるには、文字を減らすのではなく「構造を見せる」ことが重要です。
    フローチャートや表に置き換えるだけで、属人化した作業が他のメンバーでも回せるケースが多くあります。

私の視点で言いますと、この3ブロックだけを集中的に読んで既存マニュアルを1本リライトする方が、全章を流し読みするよりも、質問件数の減り方がはっきり体感できます。

Googleテクニカルライティング教材を日本語マニュアルへ転用する際の落とし穴

Googleの教材は無料で質も高いのですが、日本語の社内文書にそのまま当てはめるとつまずくポイントがあります。

代表的な落とし穴を整理すると次の通りです。

項目 Google教材の前提 日本の中小企業で起きるギャップ 対策のポイント
読み手 英語圏のエンジニア前提 非エンジニアや新人が多い 用語に必ず「業務上の意味」を添える
環境 同じ権限・ネット環境想定 権限差と回線品質がバラバラ 手順の前に前提条件ブロックを必ず入れる
媒体 Webドキュメント中心 紙とPDFがまだ主流 印刷時のページ分割も意識して構造化する

特に注意したいのは、前提条件と例外処理が薄くなりがちな点です。
AIや翻訳を使って教材の文言を流用しただけの手順書では、「管理者権限がない人」「VPN接続が不安定な人」が必ず途中で止まります。

実務で転用する際は、次のチェックをおすすめします。

  • 読み手のスキルレベルを「新人/中堅/管理者」で明示

  • 必要な権限・ツール・回線状態を、手順の前に箇条書き

  • 失敗時の分岐(よくあるエラーと次の一手)を最低1パターン追記

これを入れるだけで、「書いてあるのにできない」というチャット質問が目に見えて減っていきます。

テクニカルライティング本の王道コンビとセミナーや研修の賢い選び方

本や研修は「数」より「組み合わせ」が重要です。現場で成果が出やすいのは、次の王道コンビです。

役割 おすすめタイプ 狙える効果
理論書 入門講座系の本 認知負荷や文書構造の原則を体系的に理解する
実務書 成果や事例を多く扱う本 手順書・FAQ・障害対応ドキュメントへの落とし込み方を学ぶ

この2冊をベースにしつつ、セミナーや研修は次の基準で選ぶと外しにくくなります。

  • 自社と近い規模・業種の事例があるか

    大企業の専任ドキュメントチーム前提のノウハウは、中小企業の兼任情シスにはそのまま使えません。

  • 自前のマニュアルを持ち込み添削できるか

    調査では、マニュアル作成者の約9割が「十分に活用されていない」と感じています。原因は、理論ではなく自社文書に適用する段階で詰まっているからです。

  • スタイルガイドやチェックリストが提供されるか

    研修1日で人は変わりませんが、チェックリストがあれば翌日からの運用が変わります。

本とGoogle教材は、どちらも優秀な「エンジン」です。ただ、エンジンだけでは車は走りません。自社の読み手、環境、ツールに合わせて、前提条件と例外、媒体の違いを埋めていくことが、現場で質問が減る文書への最短ルートになります。

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中小企業のITやAI活用を促進するテクニカルライティングで超属人化対策

現場で「担当Aがいないと何も進まない」状態が続く会社ほど、実はツールより文章の設計で損をしています。ここからは、属人化を崩すための文書づくりを一気に立て直すパートです。

マニュアル活用度調査から見える「属人化」と「読み手不在」問題をテクニカルライティングで解決

多くの企業で、業務マニュアルの自己評価は平均50点台に集中し、満点と答える担当者はごく一部というデータがあります。同時に、作成者の約9割が「十分に活用されていない」と感じています。これは内容の善し悪し以前に、読み手不在の設計と認知負荷の高さが原因です。

代表的なつまずきポイントを整理すると、次のようになります。

課題 読み手側で起きていること 文書構造の問題
手順が読まれない 長文で前提が分からない 見出しが抽象的で目的が不明
ミスが減らない 自分のケースか判断できない ユースケース分けがない
結局チャット質問 欲しい情報にたどり着けない 階層とリンク設計が甘い

属人化対策としてマニュアル整備を掲げながら、実は2割程度の企業は何も着手できていないという調査もあります。これは「何から直せば効果が出るか」が見えないからです。

そこで、まずは次の3点だけに絞って改修すると、一気に実用度が上がります。

  • 1画面1目的に絞った短い段落と一義文にする

  • 読み手の役割別に章立てを分け、「自分向けか」を即判断できる構造にする

  • 冒頭に「ゴール」「対象」「所要時間」を明記し、読む価値を先に提示する

IT支援をしている私の視点で言いますと、この3点を徹底しただけで、問い合わせが半減したケースが複数あります。

ITツールやAIツール導入後のドキュメント爆増をテクニカルライティングで乗り切る

SaaSやAIツールを導入すると、説明が必要なドキュメントは一気に増えます。

  • 初期セットアップ手順

  • 権限とロールの一覧

  • 社内向け利用ガイド

  • よくあるトラブルとFAQ

  • AIプロンプトのテンプレート集

これらを担当者の頭の中だけで運用すると、「説明できる人が1人」状態がそのまま属人化になります。ドキュメント爆増フェーズで押さえるべきポイントは、次の通りです。

フェーズ 必須ドキュメント 書き方の軸
導入前 ツール比較メモ 判断基準と選定理由を明文化
導入直後 初期設定マニュアル 前提条件とNG例を太字で強調
定着期 FAQ・運用ルール 実際の質問と失敗事例ベース
拡大期 権限設計・変更手順 変更時の影響範囲を図で示す

AIツールの場合、特に「前提環境」と「権限差」が抜けがちです。ネットワーク制限、ブラウザ違い、ライセンス有無などを書いておかないと、「同じ手順なのに自分だけ動かない」というクレームに直結します。

ここで効くのが、スタイルガイドの簡易版です。

  • 禁止表現(あいまい語:適宜、必要に応じてなど)

  • 日付やID表記の統一ルール

  • スクリーンショットの撮り方と注釈の入れ方

この3つだけでも決めておくと、複数人で書いてもブレが少なくなり、読み手の認知負荷がぐっと下がります。

中小企業のテクニカルライティング標準化は今始めよう!はじめの一歩完全ガイド

標準化というと大げさに聞こえますが、最初の一歩はシンプルです。次の手順で、小さく始めてください。

  1. 1つだけ重要な業務を選ぶ(例:顧客管理システムの登録手順)
  2. 既存マニュアルを印刷し、現場メンバー3人に実際に使ってもらう
  3. 「どこで止まったか」「どの言い回しが分かりにくいか」をメモしてもらう
  4. 止まった箇所を中心に、一義文と箇条書きと図解でリライトする
  5. その書き方をミニルールとして社内Wikiにまとめる

ポイントは、ルールづくりより先に1本の完成度を上げることです。うまくいったフォーマットをテンプレート化し、手順書、FAQ、障害対応の3種類に展開していくと、属人化が着実にほぐれていきます。

紙マニュアルしかない現場では、要点だけを1分動画で撮り、リンクをマニュアルに追記するだけでも効果があります。動画で全てを説明するのではなく、「ここはつまずきやすい」というポイントを補完するイメージです。

属人化は人の問題ではなく、情報の流れと文書構造の問題です。読み手の頭の中の負荷をどこまで減らせるかを意識して、一つひとつの文章を見直していけば、ITとAIの導入効果は一段違うレベルで返ってきます。

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本記事誕生の舞台裏!IT現場支援から見えたテクニカルライティングの現実

中小企業IT支援現場で繰り返される「文書のつまずき」はなぜ起きる?

「マニュアルはあるのに、誰も見ないんですよ」
中小企業のIT担当者と話すと、高確率で最初の5分以内に出てくるセリフです。
現場でよくあるのは、次のようなパターンです。

  • 社内ポータルの深い階層にマニュアルが埋まっていて、そもそも探せない

  • タイトルが「各種設定手順について」といった曖昧ワードで、検索に引っかからない

  • 前提条件や権限の違いが書かれておらず、手順の途中で新人が必ず詰まる

マニュアルの自己評価が「50点くらい」と答える担当者が多く、作成者の約9割が「十分に活用されていない」と感じている調査もあります。
ここには、単なる文章スキル不足ではなく、読み手の認知負荷を軽視した文書構造の問題があります。

ツールを選ぶだけでは解決しない、読み手目線とテクニカルライティングの威力

SaaSやAIツールを導入しても、運用が定着しない会社には共通点があります。ドキュメントが「操作画面の説明」で止まっていて、「どんな状況で何を選べばいいか」が書かれていません。
現場では次のようなギャップが生まれます。

現場で起きていること 文書側の欠落ポイント
障害対応手順が探せず、毎回チャットで質問が飛ぶ 障害パターン別の入口ページやリンク設計がない
AIで作った手順書で途中から進めなくなる 前提環境・権限・回線状況の分岐が書かれていない
紙マニュアルが棚で眠っている 目次はあるがFAQ形式や検索ワードが反映されていない

テクニカルコミュニケーションの視点で言えば、これは「情報はあるが、使える形に構造化されていない」状態です。
作業者が知りたいのは、専門用語の定義より「今この画面で、どのボタンを押せば失敗しないか」です。このギャップを埋めるのが、認知負荷を意識したテクニカルライティングの原則です。

ITやAI活用時代にこそ輝くテクニカルライティングという現場の切り札

クラウドサービス、チャットツール、タスク管理、AIアシスタント。中小企業でも、この数年で業務用のアカウントやIDが一気に増えました。そのたびに必要になるのが、次のようなドキュメントです。

  • 初期設定やログインの手順書

  • 社内ルールや運用フローの説明文書

  • よくあるトラブルと対処法のFAQ

  • AIツールの入力例とNG例のガイド

属人化を防ぐ目的でマニュアルを整備したいと答える企業は多い一方で、実際に有効な対策を打てているケースは限られます。属人化の解消には、人が入れ替わっても迷わない情報構造が必要で、ここでライティングとスタイルガイドが本領を発揮します。

IT支援をしている私の視点で言いますと、うまくいっている会社は次の三点だけは外しません。

  • 読み手ごとにユースケースを分ける

  • 一義で短い文書くルールをチームで共有する

  • 手順書、FAQ、障害対応ドキュメントを役割で書き分ける

この三点がそろうと、質問数が減るだけでなく、新しいツール導入のスピードも上がります。ITやAIの投資対効果を最大化する最後のピースが、地味に見えて実は最も効くテクニカルライティングなのです。

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この記事を書いた理由

著者 – 村上 雄介(newcurrent編集部ライター)

中小企業のIT支援をしていると、「マニュアルはあるのに、現場の質問がまったく減らない」という相談を、ここ数年ほぼ毎月のように受けます。ある会社では、クラウド型CRMを導入した直後、運用マニュアルを配布したにもかかわらず、ヘルプデスクへの問い合わせ件数が導入前の約2.5倍に増えました。内容を確認すると、設定画面のスクリーンショットは大量にあるのに、「どの担当が、どのケースで、どの手順を使うか」が一切書かれていませんでした。

同じような状況は、現在継続支援している43社のうち、感覚的に3分の2以上で起きています。特に、AIツールを入れた会社ほど手順書やFAQが乱立し、「どれを読めばいいか分からない」と現場が混乱します。私自身、検証用に導入したツールで、マニュアルを自分で書きながらも、数カ月後に読み返して手順を誤り、権限設定を誤操作して全ユーザーに影響を出してしまったことがあります。文書を書く立場の人間でも迷う構造では、ITが得意でないメンバーがつまずくのは当然です。

この状況を変えるには、ツール選定や資格勉強より先に、「読み手の頭の動き」と「情報の並べ方」を押さえたテクニカルライティングを、現場のマニュアルと試験対策の両方でつなげて考える必要があります。その具体的なやり方を、支援現場で見てきた失敗と改善のパターンごとに整理したいと思い、本記事を書きました。

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